東京銭湯のススメ
都内に数多く残る銭湯
お風呂大好きとして知られる日本人の伝統的な施設が銭湯です。
特に江戸っ子はお風呂好きとして、落語などの江戸時代からの文学にも銭湯(湯屋番)に入るシーンはたびたび登場してきており都民にとって大勢で入るお風呂屋さんという場所が重要な文化を形成してきたということがわかります。
おしゃれな天然温泉施設やスーパー銭湯が増える中にあって、創業以来ずっと都内で営業を続けてきている老舗の銭湯もたくさんあり、探してみると「こんなところに?」と思うところにひっそりと営業しているのを見つけることができます。
銭湯の最大の魅力はなんといっても入浴料の安さで、一回460円とワンコイン以下の価格でたっぷりとした広い湯船に入るこができるというのは大きな魅力です。
レトロ風かモダンなリニューアル後か
都内にある銭湯といっても全部が同じような施設というわけではなく、昔ながらの雰囲気にこだわったレトロな雰囲気のところもあれば、逆にスーパー銭湯もびっくりな最先端の施設にリニューアルをしたものもありさまざまです。
ただエステ・スパやスーパー銭湯のようにたくさんのお湯があるわけではなく、基本的には銭湯は大きな湯船と洗い場のみの質素な作りをしています。
ですがそれだけの中に独特の空気感をインテリアでつくり上げることができているというのが銭湯という施設の面白いところと言えます。
人気の施設として知られているものとしては、港区表参道にある「清水湯」や目黒区東山にある「文化浴泉」といったところがあります。
いずれもショッピングの中心地からそれほど距離が離れているわけではないのに、中に入ると落ち着く内装のお風呂となっているというちょっと不思議な銭湯となっています。
買い物になれた人などは夕方にはこうしたところで一休みをすることもあり、都会のどまんなかのオアシスとして多くの人の心を癒してくれています。
ついつい長湯をしてしまいたくなる施設
これぞレトロ、という雰囲気を頑なに守って営業しているところといえば浅草にある「蛇骨湯」があります。
ただレトロといっても内装そのものは使いやすいようにキレイにリニューアルはされており、それでいながら壁の富士山のタイル絵のような雰囲気は残したままというこだわりを見せています。
こうしたタイルの絵というのは昔は職人さんが手書きをしていたということもあり、近くで見ると手作りのものだけが出せる独特の迫力を感じることができます。
珍しいところとしては2014年5月からリニューアルオープンをした練馬区桜台の「久松湯」なんかがあります。
こちらはお風呂の壁面にプロジェクション・マッピングをするという全国的にも非常に珍しい施設で、ついつい何度も見なおしてしまいのぼせてしまいそうになるほどです。