シェアハウス暮らしの注意点とは
はやりのシェアハウス生活に潜む罠
シェアハウスでの生活は、同年代の仲間に囲まれながらワンルームにはない優れた共有設備を使うことができる大変便利なものです。
ですが生活様式が有名になり都内に数多くのシェアハウス用の物件が登場してきたことで、これまであまり表に出にくかった問題が多く報告されるようになっています。
シェアハウスではそれまで見ず知らずだった人たちが同じ建物の中で生活をすることになるわけですから、生活態度や友人としての付き合い方に違いが出てきてしまっても当然です。
問題はそうした価値観の違いが出てきたときにどういう解決方法を目指していくかということです。
ですので、もしこれからシェアハウスに入居をしようと考えているならばあらかじめ共同生活で起こりえる問題を想定しておき、それぞれのケース別に余計な争いを起こすことなくトラブルを解決していけるよう準備をしておくことが大事になります。
シェアハウスにおけるトラブルは大きく2つあり、それぞれ「不動産管理会社との契約に関するトラブル」と「入居する人同士の関係によるトラブル」に分けられます。
契約上のよくあるトラブル事例
シェアハウスにおける契約上のトラブルでよくあるのが、入退去のときの認識の違いによるものです。
通常の賃貸物件と違ってシェアハウスの場合には敷金・礼金といったものの支払い義務がないことが多く、家賃を先に入れておくことですぐにでも入居できるようになっています。
ただしホテルのように自由に出入りができるかというとそういうわけではなく、施設によっては「半年は必ず入居しなくてはいけない」といった一定期間の縛りが設けられていることもあります。
もし何らかの事情で期間内に退去しなくてはいけなくなった場合には、入居をしているかどうかに限らず規定期間分の家賃相当の支払いを求められたり、違約金が必要になったりすることがあります。
また敷金・礼金がなくても敷金代わりとして保証金のデポジットや、不動産会社への仲介手数料などが必要になることがあります。
入退去をするときの期間や条件についてはあらかじめしっかりと確認をとって、できるかぎり違反のないように住めるように心の準備をしておきましょう。
仲介手数料は請求していい金額の上限が決まっていますので、過分に請求されていないかも確認しましょう。
またホームページなどの写真のみで物件を確認しただけでは、その部屋の実際の環境がわかりません。
入ってみたら意外に壁が薄くて隣の人の声などが丸聞こえだったり、個室に鍵がついておらず防犯面に問題があったりということもあるので、特にプライベートスペースの扱いについてはできるだけ事前に実際の物件を見て確認判断しておくようにしましょう。
対人関係のよくあるトラブル事例
もう一つシェアハウスでよく聞かれるのが対人関係のトラブルです。
集団生活をしているとどうしてもウマの合わない人がいたり、守るべきルールをなかなか守ってくれなかったりということが起こってきます。
個人対個人のトラブルは解決が難しく、こじれてくるとどちらかが退去するまで施設内全体が険悪な雰囲気になってしまうということもよくあります。
シェアハウスの中に管理人さんがいるかや、問題解決のための施設内ミーティングのようなしくみがあるかといったことは調べておいた方がよいでしょう。
やっかいなのが悪気はなくても周囲に迷惑をかけてしまうタイプの人です。
同居人にしつこく宗教やマルチ商法の勧誘をしてきたり、やたらと親しい友人関係を強要してきたりするような人も中にはいます。
テレビのバラエティ番組の影響で、入居早々から恋人探しにがっつくというタイプの人もいたりします。
そうした周囲に迷惑をかける住人がいる場合には、直接大勢でその人を責めるのではなく一度管理人を通すようにし、場合によっては退去勧告などの措置をとってもらえるようにしましょう。